Body & Soul
ヨガ、素潜り、フリーダイビング、スィム、ボディワーク、そしてちょっぴりアートな毎日。
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ヴァイオリニストの指
6/20追記:「今日の一冊」の中のくだり、「津軽の宮沢賢治」とありましたが、彼は津軽出身ではありませんでした。
津軽出身は太宰治です。ご指摘くださったW氏、ありがとうございました。修正いたしました。

こないだ、鼻と耳とサイナスをきれいにしてくれたドクターがコンサートマスターを務める弦楽合奏団が、演奏会を開くというので、病院友達のHさんと渋谷に聴きに行ってきました。

この合奏団、名前が「グリューナーヴァルト合奏団」といいます。ドイツ語で「緑の森」という意味だそうです。
団員の方たちの共通点は、、、「青森県」。
あぁ、あこがれの青森よ。
弘前城の桜、奥入瀬渓流、恐山、大間のマグロ、奇跡のリンゴ、津軽、元彼の出身地。その彼が電話でしゃべっていた大好きなあったかい津軽弁。
いまだに一回も足を踏み入れたことがないのに、青森は私にとって夢の故郷を絵にかいたようなところなのです。

ドクターは弘前大学出身で、大学の先生を中心に青森にゆかりのある方たちが集まってできたのがこの合奏団。
アマチュア合奏団ですが、でも、すごいですよ、その大学の先生は、元N響のヴィオラ奏者。そして、今日呼んだゲストソリストは現役のサイトウキネンオーケストラのメンバーです。
団員は皆さん、お医者さんだったり看護婦さんだったり、会社員とか別に仕事を持ちながら、練習を重ね、今日を迎えたというわけなのです。

そしてその演奏は、、、温かみのある素晴らしいものでした。最初は少し合わなかったところもあったけど、最後のほうは息がぴったりと合って、プロも舌を巻くほどの高いテクニックと情緒性。
仕事をしながらよくそこまで練習してきたなぁ、素晴らしいなぁと思いました。
プロじゃないからさらにきっといいんですよね。
いただいたプログラムには「大好きな青森県」「青森県への思い」「青森の雪景色」など団員さんの青森に対する言葉があふれててもう、うるうるしてしまいました。

私の主治医のドクターはコンサートマスターなのでヴァイオリニストです。
入院中、わたくし、二回鼻にパンパンに詰められたガーゼを抜きました。
まー、このガーゼを抜くのがこの一連の治療のハイライトといわれてまして、オペよりもビビりながら患者はこの時を待ちます。

一回目は、主治医ではない女医さんに抜かれまして。
感想は以前も書きましたが「鼻から大根を引っこ抜かれる」感じ。覚悟していた通りでした。
ふつうは一回で済むガーゼ抜きですが、自分の場合一回抜いた後、出血がひどくまたガーゼを詰められちゃったんですよ。
つーことは、再度ガーゼ抜きをしなきゃならないわけで、戦々恐々としておりました。
二回目のガーゼ抜きの日。
今回は、主治医のドクターが抜いてくれます。
ばりばりに緊張している私に、やさしーく、繊細に、ゆっくーり、丁寧に少しずつガーゼを慎重に抜いて行ってくれます。
前の女医さんがガーゼ抜きという行為を10という単位に分けて動作するとしたら、このドクターはたぶん10000くらいに細分化して仕事をしていると思う。
指がねものすごーくやわらかいんですよ。
そしてそれを使う神経もキンキンに研ぎ澄まされて集中も訓練されている感じ。
さすが、ヴァイオリニストだ。

この二回目のガーゼ抜きは全く痛くありませんでした。
終わった後、あまりにも一回目の女医さんとは異なるその繊細なお仕事っぷりに驚愕したあたくし、先生に指を見せていただきました。
繊細で美しい仕事をする「ヴァイオリニストの指」でございました。

もとからヴァイオリンの音が大好きな自分ですが(もちろんヴァイオリニストにもよりますが。べたーっとした演奏をする人は苦手)、その理由をつらつらと考えるに、やはりね、その、まー、なんというか、セクシーなんですよ、ヴァイオリンの音って。
ああ、この人ってこういう風に愛し合うんだろうなってなんとなく全部わかっちゃう。
って、勝手に思うわけです。きゃーっ。
音響的にも、人の歌声にいちばん近くて音自体の表現力はかなり豊かだと思います。

なんか話が変な方向へぶっ飛びましたが、仕事と、そして趣味(というべきかどうか)があって、それが秀でているって素晴らしいですね。
人柄の奥行とか、懐の深さをを感じます。
一見、全く関係ないようにみえても、奥深いところでつながっててたぶんその人を作っているのだろうなと、しみじみ思います。
音楽も、医術も人を癒し、高めますね。

さて自分はどうだろうか。そう問いかけてみた今日だったのでした。

今日の一冊

一瞬、津軽出身の太宰治にしようかと思いましたが、やっぱりこれ。
奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
(2008/07)
石川 拓治

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NHKで放映されたものを本にしたそうです。私はTVのほうは見ていませんが、なにか日本人の、いや人間の原点みたいなものを感じました。
都会で暮らしていると、価値観が一様に収束しがちですが、この日本にはまだまだ他にもさまざまな生き方をしているひとがいて価値観があって暮らしがあるという、当たり前のことを思い出させてくれました。
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音楽ギフトカード

もう、廃止になるそうで。渋谷のHMVもなくなったし。
けっこう、ギフトカードて使わずに眠ってたりしません?
このカードは記念にとっておきます。

後ろで白い歯が輝いているのは、我らがMTV世代のゴッド、ロバート・パーマーさま。
黒の細身のスーツ着て美女を従え歌うその姿は、超クールでしたっけ。
桃色吐息その1
知り合いに、音大を出た後、二期会の研修所に通っているオペラ歌手の卵がいます。
先日、彼女がおなじ研修生の先輩後輩たちと、オペラガラコンサートを開くというので、お祝いの花束を持って聴きに行ってきました。

もともと、私はものすごい狭い範囲のクラシック好きで、ここのところ特にモーツァルト!に溺れておりまして、その友人とお奨めのCDを交換し合ったり、ウィーンの事を話したりなどして、なんというか不思議な距離感を保ちつつ、夢を追いかけている人間として憧れ、尊敬の目で見ているのです。
彼女のほうが全然年下なんですけどね。
そして、何よりも、美人!!だって歌姫だものね。私(ってだれでもそうか)、美人が大好きです。ハァト。

声楽系のコンサートを聴くのは実に10年ぶりくらいです。
そして、「あ!声楽ってそうなんだよな!!」ってピンときた事がたくさんありました。

「オペラガラコンサート」というのは、クラシックの色々なオペラの中の有名な曲をピックアップして聴かせると言う形式のコンサートです。
アリア(ソロ)もあるし、二重唱、三重唱・・・と拡がっていき、今回は八重唱までありました。

出演者皆が研修中の身なので、それぞれ個性が強く出て、そして当然、キャリアによるテクニックの高低ももろにわかるのでそれがとても興味深かったです。

私の友人が歌うのを初めて聴いたのですが、その華奢な容姿からは想像もつかない豊かで深みのある声に圧倒されました。
まだ若いし、外見的な雰囲気からも娘的な役が多かったのですが、これから年を重ねて、彼女の声と自身のキャラクターが一致していくのを楽しみにしたいと思いました。

そしてそして、何と言っても興味深かったのが、歌手の方たちの呼吸法でした。
想像してみてください。
歌ってる最中って、一瞬で息を吸いますね。
そして、声量=吐く息の量をコントロールしながら長~いフレーズを歌っていくわけです。
一人で歌ってる分には、極端な話、どこでブレスしても、息の量が足りなくなって、声がか細くなっても良いわけですが、(ホントは良いわけは無いですけど。曲によってはブレスのタイミングの決まってる曲もあるそうです)、重唱になったら、相手とそのブレスのタイミングと、声の小さくなっていく=息が細くなっていくタイミング、そして、吐き切って音符の終わるタイミングをしっかりあわせなくてはなりませんね。
息が足りなくなったら、横隔膜から下全部を引き上げて、空気を搾り出すんだそうです。

まさに「息があう」ですね。
まるで、クジラが群れで浮上して、大きく一息吸って深く長く潜行していくブレスみたい。

後日、彼女とお話した際、根掘り葉掘り訊いてみました。
やはり、呼吸法はすごく大事で、特にインナーの鍛錬は欠かせなくてピラティスと水泳をやっているそうです。
また、普段、肋間筋のストレッチを欠かさず、呼気の際、特に肋骨の下部と横隔膜を広げるようにいつも訓練しているそう。
そして、「自分がドラム缶になったようなつもりで」腰から、肩甲骨まで息を入れる。背中までパンパンになるほど息を詰め込むそうです。それも一瞬のブレスのタイミングでです。
だから歌ってる最中は実は汗びっしょり。
さらにさらにびっくりしたのは、その時に「骨盤底筋群を意識する」と言う言葉を聞いたこと。
自分も今色々と興味のある体の部分です。
あまりヨガ関係者からも聞いた事の無い言葉なのでびっくりしました。

また、そのコンサートのフィナーレの時に見たのですが、気持ちが舞い上がってしまったり、慌てると肩が上がり胸の上部だけで呼吸することになって、呼吸が浅くなるそうで、メンバーの中の若手の女性がひとりそのような状態になっていました。
肩は絶対に上げてはいけないそう。
そして腹式呼吸も大事だけど、同じくらい胸式も大事だと言っていました。

メンバーの中でベテランと思われる男性女性が一人ずついたのですが、お二人とも涼しい顔をしてもの凄い豊かな、深みのある、ホールを包み込むような声で歌っていてうっとりしてしまいました。
ブレスの音さえ聴こえないんですよ。
そして声が暖かくて。

そうなんです。実は声楽って、むっちゃくっちゃフィジカルなんですよね。

たくさんたくさん色んなことを思い出してきて長くなりそうなので、この話題続けます。
毎日モーツァルトですが、何か?
そう言えば、夜にTVをみなくなって数ヶ月。
TVをみないと夜が長い!ってぇことはありませんが、ここんとこ(前にも書きましたが)モーツァルトに嵌ってまして、ずーっと夜聴いてるんです。

いちばん最初の聴きはじめは、映画「アマデウス」のサウンドトラック盤から。
「アマデウス」、超面白い映画でした。サスペンス!
確か、ヒットしたミュージカルを映画化したものでした。史実とは異なるフィクションですが。
このサントラ盤、モーツァルトのベスト盤みたいになってて、ちゃんと映画と同じ起承転結もありでさすがです。

モーツァルトの音楽は聴けば聴くほど、第一級のエンターテイメントだよなぁ。って腹の底からうなりながら思う。
けれん味たっぷりというか、物凄いサービス精神に溢れてて、必ず、キャッチーでメロディアスな聴かせどころもちゃんと用意されてる。

さらに彼と同時代~少し後のロマン派のクラシックの有名作曲家(ベートーベンとか、ブラームスとか)のような、「悩んで悩みまくってついに昇華する」(これはこれでキライじゃないですが)とは一線を画してて、とにかく歌う、聴かせる、楽しませる、気持ちよくさせることに徹してます。

悩まなくても、人生は楽しく、美しく素晴らしいのだよ。って言ってる気がするの。
最初っからもう突き抜けてるんですよね。
そら、映画の中では「凡庸の人」、サリエリが嫉妬するわな。

と言いながら、モーツァルトご本人は、ザルツブルグ教会お抱えの作曲家をクビになったり、教会を破門されたり、人格的にはあまり道徳的ではなかったとか色々と言われてますよね。
晩年はお金に苦労して、かの有名な「覆面の使者」から前金で作曲依頼された「レクイエム」を未完成のまま、35歳で亡くなったんでした。


そうそう、京都でずっとハ短調ミサ曲を聴いてまして、夜にひとりでホテルの部屋で聴いてたら、
古都に跋扈する魑魅魍魎(絶対この漢字かけない)が、その美しい音色に誘われて集まってくるイメージに囚われてしまい、怖くなって電気をつけっぱなしで寝ました。
そりゃ目覚めて聴きつけてやってきちゃうでしょ。って感じ。

去年、ウィーンに行った時はそんなにモーツァルトの音楽に興味なかったんですが、今はまたもう一回行きたい。コンサート聴いたり、ザルツブルグに行ったり。あとプラハも!
また絶対行くぞ!

ウィーン1

古都ウィーンとフリーダイバー

ウィーン

ウィーンの闇と光と

ウィーン2

王宮と夏の空

そう言えばウィーンの空港で買ったお土産のチョコレート、その名も「モーツァルト」でした。
美味しかったです。



今日の一冊

有頂天家族有頂天家族
(2007/09/25)
森見 登美彦

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【小説】

京都が舞台の小説と言えば、「こいわらい」も面白かったけど、この「有頂天家族」もさいこー。
何しろ、狸一家が主人公で~す。天狗も出てきます。でも舞台は現代。劇画風小説。
やっぱ、京都にはモーツァルトの音楽といい、時代や国は違っても一級の「エンターテイメント」がよく似合う。
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